
vol. 3
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| 真紀子 |
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きみたか |
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| K&M: |
心が洗われるような童話に出逢いました。
親として子供にどう生きるかを一体どうやって示せばいいのか自分自身悩んだり、迷ったり、とまどうことがあります。この本を読むと、そんな心のもやもやとしていたものが晴れわたって澄んでいくような気がします。
その作品は、上仲まさみさん 著 『ゴムの手の転校生』(ハート出版)です。
登場人物は右手に障害を持ちゴムの義手をつけた゛こんちゃん"という女の子。その子をめぐり周囲の子供達のとまどい、いじめ、思いやり…そして何よりもすばらしい"こんちゃんの力強い生き方"が描かれていきます。
作者の「あとがき」の一部をご紹介したいと思います。
「人は何のために生まれ何のために生きるのか」
誰でも一度はこの大きな問いかけを前に途方にくれたことがあるのではないでしょうか。
(中略)
生きている意味のない、いのちは存在しないと私ははっきり断言できます。
そのことを教えてくれたのは阪神大震災で亡くなった長男でした。震災で突然子供を失うといった理不尽な出来事に遭遇してはじめてどんないのちもそれぞれ色や形の違うすばらしい秘密を抱えて生まれてくるということを知りました。
(中略)
こんちゃんは私が中学生の時の友人がモデルになっています。いつも笑顔をたやさない愉快な人で水泳部で大活躍しました。彼女はまた、人が知らない間にかけている色眼鏡の怖さにも気づかせてくれました。
「心のバリアフリー」という言葉をよく耳にするようになりましたが命への畏敬の念のないところに真のバリアフリーはありえません。一日も早く本当の意味でのバリアフリーの社会がくることを願ってやみません。
〜上仲 まさみ『ゴムの手の転校生』 あとがき より〜
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| K&M: |
さて、このお話はゆう子という女の子の目を通して書かれています。
ゆう子とお父さんの会話の部分です。
「…鳥はひとりの人間のところにとんでいってこう言ったんだ。
きみたちも空をとべよ…てね。」
それからお父さんは少し間をおいてわたし(ゆう子)に聞きました。
「ゆう子ならこの鳥にどう答える?」
私は「人間は生まれつきとべないからむりだって答える。」と言いました。(中略)
「そうだね。だけどとべないからって鳥が人よりえらいってわけじゃないだろう…。」(中略)
「みんなもって生まれたものを大事に生かして生きていけばいいんだ…(中略)
そしてようやく気づいたのです 私が両手揃っている自分の目でしかこんちゃんを見ようとしなかったことを。
本当はお父さんが言うように手がないからそれはこんちゃんなのだ。もっと言うと手があったらそれはこんちゃんではないと。そんな風に考えてこんちゃんとつきあわなければならなかったんだ。右手になってあげようなんてとんでもない思いあがりだったんだ…。
(中略)
やがてこんちゃんは転校してしまいます。
私達はこんちゃんに寄せ書きをつくっておくることにしました。その真ん中に先生が”ひとりひとりはみんなちがって、だからこそみんなすばらしい”と書いてくれました。
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| きみたか: |
自分をあるがままに受け入れる…そして人をあるがままに受けとめる。そんな中で真の優しさ、思いやりとは何か…を考えさせられる作品です。
そして何より自分という生命の大切さを改めて考え直しました。
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| 真紀子: |
ある朝、フト空を見上げてなんて美しい…と心が晴ればれとすることがありますけどそんな澄んだ青空にも似た作品です。
作者の上仲まさみさんの心に触れ、私も浄化される思いがしました。
中学生のための童話ですが大人にとってもすばらしい本だと思います。
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| きみたか: |
本当に素晴らしい本をお書きになった上仲さんに心より感謝いたします。 |
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